大腸全摘出手術(第二期手術)

大腸全摘出の第二期手術は、一時人工肛門を閉じるだけなので、比較的軽度な手術です。大腸の摘出や大腸の代わりとなるべきJパウチの造設は既に一期手術で出来上がっています。この一期手術の患者への負担が大き過ぎるために手術を三期に分けて行なうこともあります。
「軽度な手術」とは言え、全身麻酔の開腹手術なので、それなりに危険も大きいです。麻酔事故や院内感染など考えられる不測の事態は色々あります。

2回目だと慣れたもので、夜もぐっすり寝られ準備万端。安定剤も使わず、手術室へも点滴棒をガラガラ引きずりながら自分の足で向かいます。(もちろん看護師さんも付いてきてくれますよ)
手術室に入ったところで患者の受け渡し、「おねがいしまーす」と病棟看護師はここで帰って手術担当看護師に引き継がれます。「それではこちらへ」と案内されて「このベッドに横になってください」と自分の足で手術台に上がります。

この後は第一期と同じです。横向きで背中を丸めさせられて背中に麻酔のチューブを入れられ、仰向けになったら色々計測器のセンサーが取り付けられ、口にマスクを付けられて3回深呼吸・・・はい落ちた。

同じようにほっぺたを叩かれて名前を呼ばれて起こされたら手術終了です。二期手術は2時間程度ですぐ終わったと記憶しています。術後の気分は一期目と比べると全然良いです。意識が戻ってくるのも早いですし、全然動けなかった一期目に比べて身体も楽です。一期目の辛さは何しろ11時間以上掛かった手術時間=麻酔時間がかなり影響していたと思います。

楽だとはいっても自分で歩いて病棟に帰るわけでは無く、ストレッチャーで前回と同じくナースステーション横の回復室に入れられます。今回は結構元気でペラペラ術後も家族や看護師さんと話していましたが、麻酔の影響でハイになっていたのかもしれません。
しばらくするとまた熱が出始めました。前回と同じように悪寒が出ました。よく映画やドラマで出血して死ぬ人が「寒い寒い」と言って死んでいきますが、あれはこれなのだろうと思います。出血して血が足りないと寒くなるのは手術も同じです。

熱が出た以外は今回は問題もなく、熱もその夜のうちに下がりました。お腹の痛みも鎮痛剤が効いているのでほとんどありません。中をそれほどいじっていないので、一期目のような腹部の違和感や鈍痛もありませんでした。
翌日は前回と同じ若い看護師さんが同じように下半身を洗浄してくれました。今回も余計な反応無しでほっとしました。
昼頃には自分の病棟に戻ります。今回は何の大きな問題もなく、楽勝な手術でした。術後翌日には立ち上がることが出来ました。
しかし、その後「楽勝」などと言っていられない辛さが始まるとはこの時は思いませんでした。

投稿者: ibdlife

潰瘍性大腸炎を20代で発病しましたが、既に私も50代。思えば長々とこの病気と付き合ってきたものです。まあ大病しても人生どうにかなるものです。絶望したらそこで終わり、気楽に生きましょう。 人工肛門ですが、旅行好きです。一人でどこへでも行けます。飛行機に乗って海外にも行けますよ!

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