漏れ防止の秘密兵器 ブラバ伸縮性皮膚保護テープ

全然「秘密」じゃないけど・・・^^;

このところ皮膚の具合も落ち着いてきて、コンバテックも6日きっちり持つようになって来ました。アルケア ユーケアTDとの長短併用と言うのも効果があったのかもしれません。でも一応色々試してみたいと言う事で、サンプル貰って調子がよかったコロプラストの「ブラバ伸縮性皮膚保護テープ」を購入してみました。

特にイレオストミーで水便の人は、皮膚の凹凸や皺によってパウチ面板から漏れやすい場合、ペーストやガム状のモルダブル保護材を使って「土手」を作って皺伸ばしする方法があります。これまでもWOCナースに教えてもらってモルダブルリングを切って整形して使っていたのですが、同じようなものを予め整形済みで貼るだけにしたのがこの製品です。

ブラバ伸縮性皮膚保護テープ
ブラバ伸縮性皮膚保護テープ

最初からU型になっているので、漏れやすい箇所の皮膚面に貼って皺伸ばしした上にパウチの面版を貼ります。私の場合ピンポイントの位置で漏れるのでこれほどの面積は要らないため、半分に切って使っています。切った端は段差になるのでそこだけは指で少し伸ばす必要があります。
1箱20枚入りですので、半分で使えば40回使用出来ます。1箱2764円なので、1回のコストは70円弱、これで高価なコンバテックを漏らさずに使えるのなら価値があると思います。私の場合、給付券の枠内で購入出来ました。

病院のオストメイト用トイレ

このところオストメイト用トイレの現状レポートをしておりますが、勝手知ったる我が病院のトイレをご紹介。というか最近までH病院にこれがある事を知りませんでした。
消化器病棟に無いので、病院自体に備わってないと言う事で「ご意見箱」に入れたのですが、外来には既に備わっていたのです。ま、私の意見が採用されたようで消化器病棟にも付く事になるようです。

H病院1Fのオストメイト用トイレH病院1Fのオストメイト用トイレ
旧型のTOTO製が付いています。なんだかんだ言ってこれが一番使いやすく感じます。新型はスタイリッシュですけど、シンクも小ぶりですし、使い勝手はこちらの方が上ではないかと。
正面に鏡も付いているし、手洗い用の洗剤、ペーパータオル、ゴミ箱と、位置関係も含めてパーフェクト。欲を言えば看護師さんの呼び出しボタンをオストメイト用シンクの傍にもうひとつ付けていただけると、とっさの緊急時に汚さずに助けを呼べるのですが。まあペーパータオルで押さえて洋式便器横のボタンを押せばいいか。

仕切りのカーテンは病院ならではで、障害者用の利用時に介助の人も一緒にトイレに入った時にカーテンで仕切って用を足してもらうためのもの。

系列のM病院にはあったかどうか定かでは無いので探してみます。近所のショッピングモールのオストメイト用トイレにも突撃してきます。

初めてのホリスター

先週ストーマ外来に行って来ました。
前回からアルケアのワンピースパウチ「ユーケアTD」とコンバテックの「デュラヘーシブ・ナチュラ」を併用していますが、ユーケアTDは貼りやすくとっさの場合はいいのですが、面板の「溶け」が早く、そこからアルカリ性の水便が入り込んで、ストマ周囲の皮膚を荒らしてしまいやすい事が悩みだと担当のUナースに話しました。ストーマパウチの面板は、水分に反応して「溶ける」タイプとブヨブヨと「膨らむ」タイプがあります。長期装着できるものは大抵後者です。
漏れを防ぐためにはモルダブルリングなどを使って「土手」を作ったりする方法もありますが、ユーケアTDの場合、水便に反応して溶けてしまうために、モルダブルで食い止めようとしても面板と皮膚の間に隙間が空いてそこからどんどん広がってしまいやすいのです。
ユーケアTDは2日で交換が目安なのですが、私の場合1日ちょっとで漏れ始めてしまう事も多く、そうなった場合は皮膚荒れも広い範囲で起こってしまうので、どうしたものだろうと相談しました。

Uナースは「これなんかどうかな」と持って来たのがホリスターの2ピース装具「ニューイメージFTF」。これまでホリスターを使った事は無いので、試しにサンプル品を使わせてもらう事にしました。
ホリスターはコンバテックと同じく北米系の会社だそうです。「名前がふざけてるのよねえ」とUナースは言いますが、確かにニューイメージFTFの面板と組み合わせて使うパウチは「ニューイメージ ロックンロール」です。何がロックンロールなのか判りませんが、意味不明のネーミングではあります。でもおかしな名称はこれだけで、他の名称は普通なのですね。
とにかく今回はこれを試しに付けてもらうことにしました。長期(最大7日)型なので、価格もお高いです。現在使っているコンバテック・デュラヘーシブナチュラと同等(面板はやや安く、袋の方はやや高い)ですので、これに替えてもあまりメリットは無さそうなのですが、使ったことの無いメーカーに対する興味は結構あります。

面板の「ニューイメージFTF」は凸面を使ってみます。円形のフランジの皮膚密着面は、薄い色でザラっとしているコンバテックに比べて、濃い色でツルんとしています。凸面が結構高く感じましたが、数値上の高さはコンバテックの方があるそうです。ホリスターは旧に盛り上がって段差を感じるのに対して、コンバテックは緩やかな円錐状になっているのでそのような印象に感じるようです。
フランジの外側は四角くバンテージのような布テープになっていて、面板フランジが尽きた時にも僅かの余裕を感じるのはコンバテックと同じです。

袋の「ロックンロール」はサイズ的にコンバテックのバリケアナチュラとほぼ同じに感じます。装着もコンバテックと同じくプラスチックのファスナー(ジップロックみたいな)をパチンとはめ込むタイプで、コロプラストのようなロック機能はありません。
排出口もコンバテックと同じくクルクル畳んでマジックテープで止めるタイプです。コンバテックからの移行は違和感無くできると思います。

さて、これを書いている本日で丸々3日を過ぎたところです。使い勝手は申し分無いです。現時点で漏れはありませんが、そろそろストマ周りがズキズキして来ているので、ボチボチ面板が尽きそうになっていると思われます。今回はテスト使用なので、どこまで耐えられるかやってみようと思います。
排出は全くコンバテックと同じです。。アルケア「ユーケアTD」は袋の容量が少ないのでちょっとガスが多目の時にはパンクが心配でしたが、これは容量も十分あるので安心です。装着翌日に自家用車で都心まで行ってバンドの練習などしてきましたが、面板と袋の接合部も外れる心配は無さそうです。
袋にはアルケアと同じようなタイプのガス抜きフィルターが付いていますが、コンバテックよりやや水便に対して持ちが良さそうです。ただ3日目の今日は既に詰まっています。

今回は外出が絡んだ事もあって6日は持たなさそうですが、多分性能的にはコンバテック・デュラヘーシブナチュラと同等に思われます。価格もほぼ同じ、使い勝手もほぼ同じ。じゃあコンバテックから交換する必要もそれほど無いかなあと考えています。やはり何年も使っているものは自分の中で感覚的に状態が判断できるので、新しいものに替えるのは勇気が要りますし、相当な違いが無ければその必要を感じません。
なので、今回は1回きりのテスト使用でコンバテックに戻す予定です。

追記:
予想通り4日で漏れ始めました。金曜日の昼前に貼って火曜日の夜10時頃に漏れ出したので、正確には4日と10時間ほど。最初の2日間は水便が多かったので条件悪いとは思いますが、まあコンバテックから替えるほどではないかなと思いました。

アルケア ユーケアTD レビュー(その2)

現在ユーケアTD(プレカットタイプ)で過ごしているのですが、どうも私の水便では2日持たせるのはかなり厳しそうだというのが判ってきました。昨日は48時間持たせて、夕食前に替えようと思っていたのですが、タイミング悪く夕食の方が先に来てしまいました。その後、「風呂の時でいいや」と(裸になったり洗浄したりが楽)油断したのもつかぬまにパンクしてしまいました。全体に「溶け」の進行が早く、ほんの数時間が命取りになります。
特に水便だと漏れるといきなり「ジャー」と出るので、パウチ管理がこれ以上に重要になりそうです。

下は先ほど替えた約24時間経過後の面板と新品の面板を比べた写真です。(一応ちゃんと洗いましたがまだ黄色いのはご容赦を)

ユーケアTD侵食の進行具合
ユーケアTD侵食の進行具合

左が新品です。ごらんのように「溶け」の侵食が4時方向と9時方向(裏側から見てるので逆に考えて下さい)に広がっています。本日の腸の調子は普通で、泥状便と水便が交互に出てくる感じでしたので、この侵食スピードが今後の目安となりそうです。
あと12時間程度は持ちそうですが、24時間はちょっと無理に見えます。36時間で交換というのがパンクさせないための当面の目安となりそうです。

もうひとつ問題点があります。ごらんのように皮膚との接着部分が溶けてくるので、そこの隙間に消化液が入り込んで皮膚を荒らしてしまいます。今回もストマ周りの痛みによって張り替えを決断しました。皮膚はやはり赤くただれ掛けていましたのでパウダーを振ってから新しいパウチを装着しましたが、痛みがあるのにまだ漏れないからと交換を引っ張るのは禁物なようです。

う~ん、やはりこの点ではコンバテックの方が優秀です。コンバテックは「溶け」が始まっても隙間が空きにくい素材で出来ています。皮膚との接着力は落ちるのですが、面板は水分を含んでむしろ膨らんできます。ですので、消化液が入り込み難いのか、あまりこの段階での皮膚荒れは起こりませんでした。
お互い一長一短ですね。どちらの長所も兼ね備えた優秀なパウチが出来ないものでしょうか。

アルケア ユーケアTD レビュー

前々回に書いたように、アルケアのユーケアTDを注文しました。30ミリのプレカット(予めそのサイズの穴が面板に空いていて自分でカットせずに済む)タイプです。業者と相談の上、これまで使用してきたコンバテック バリケアナチュラと併用して使っていく事になりました。こういう点でも複数のメーカーを扱っている業者の方が色々と融通が利くので何かと便利だと思います。数年前まではコンバテックの直販を使っていたのでこういうやり方は出来なかったでしょうから。

ユーケアTD

既に数回使用してみたので感想も含めてレビュー的に書いてみたいと思います。
まず、ワンピースであると言う点と交換目安が2日の製品である点が特筆すべきことです。これまで比較的長期(5~7日)型の製品を使ってきた事もあって、途中でパウチを外してパウダーを振ったりするメンテが行なえるよう2ピース(面板と袋が別)が私の必須条件でしたが、今回は非常に短期のタイプなので2ピースである必要が無いのです。
1ピースと2ピースでは価格が大幅に違うので、価格の安い短期の1ピース型をどんどん取り替えていくやり方もアリでしょう。オストメイトにとってパウチの貼り替えは非常に面倒な事で、できるだけ長期型を使ってその回数を減らしたいと言うのがこれまでの私の考え方でしたが、このアルケア ユーケアTDを使ってみると、交換が非常に簡単にすむ事もありその負担は非常に軽い事に気づきました。古いものを外してストマ周りの皮膚を綺麗にしたらペタリと貼り付けるだけで完了です。

ユーケアTD 取り付け面側
ユーケアTD 取り付け面側

面板がとても柔らかく、お腹の曲線に綺麗にフィットしてくれます。これまでコンバテックの固い面板(しかも凸型)を使って力業(?)でお腹に食い込ませて使ってきたのですが、それと全く反対の考え方になります。粘着力も十分で、メディカルテープやパーミロールで補強しなくとも剥がれるような事はありません。

ユーケアTD 表面
ユーケアTD 表面

袋は一部サイズを除いて透明のものしか用意されていないようで、ちょっと家族には余り見せたく無いです。コンバテックのようにベージュの不透明のものがあるといいのですが。
ただ、透明である事によって面板の「溶け」が装着したまま判断しやすいと言う点はあります。この面板は穴の内側から徐々に解けていきますのでそれが縁に進む前に交換しなければなりません。それが判別しやすいと言うメリットがあります。

脱臭フィルターも付いているのですが、これは私のようなイレオストミーの水便では一発で詰まります。ですので、ガスの抜けが悪くなったらパンクに注意しなければなりません。この点はコンバテックよりも詰まりやすく感じました。フィルターは私の使った中ではコロプラストが一番ですね。
袋の容量もコンバテック バリケアナチュラに比べるとやや少なめに感じました。小まめに排出した方がいいようです。

ユーケアTD 取扱説明書
ユーケアTD 取扱説明書

箱の中身はパウチ10枚の他、ストマサイズを測るための目盛りの付いた透明プラスチックと取扱説明書が入っています。さすが国産品で図の入った丁寧なマニュアルです。まあほとんど読みませんけどね。

イレオの私での面板の「持ち」ですが。比較的調子の良い「泥状便」の時で2日。完全な水便だと1日半程度しか持たないことが判りました。面板が尽きるとすぐに漏れが始まるので外出時は注意が必要です。ただ、先にも書いたように非常に貼りやすいので、ウェットティッシュなどを予め用意してあれば、外出先の洋式トイレの中でも十分に張替え可能だと思います。替えのパウチもかさ張らないのがいいですね。コンバテックの2ピースだと1セットしか入れられない私の替えパウチケース(確か以前コンバテックからサービスで貰った)に楽々と4枚以上入ります。

やはり1~2日でガンガン交換せねばなりませんが、価格がコンバテック2ピースの1/4以下(370円/1枚)なので、コストを考えると却って安くなりそうだというのも前々回に書いた通りです。まだ使い始めたばかりなので、乗り物の中での安心感はコンバテックの方がありますが、最近長時間車に乗るとめっきり漏れやすくなってしまったコンバテックと比べると、座ったり立ったりするお腹の皮膚の変化に追従しやすそうなユーケアの方がむしろ安全なのかもしれません。来週自家用車で東北まで行くので、これを試してみようと思います。そして当分これとコンバテックの併用を続けてみようと思います。

ストーマ維持管理に便利なグッズ(その2)

人口肛門(ストマ)を維持管理していくことにおいて、様々なアクセサリー製品が出ています。毎日常用して手放せなくなったものもあれば、ちょっと効果がよく判らないものもありました。それらも含めて私が買った物を今回もご紹介します。

アルケア ガスクリン

アルケア ガスクリン
アルケア ガスクリン
もう残り少ないので私も買い足さないと。アマゾンでも買えます。120枚入っている事を考えるとお得に感じます。

私はコンバテック バリケアナチュラ インビジクローズドレインパウチ(長い…)の愛用者です。これには脱臭フィルターが付いています。フィルター自体は結構強力で、あの鼻の曲がるようなイレオストミー(小腸人口肛門)の強い悪臭も気にならずにパウチからガスを抜いてくれます。しかしこのフィルター、水分にめっぽう弱いのです。お風呂に入ったりパウチを水で洗浄するのも原因のひとつ(でも清潔に保つためには不可欠)ですが、何よりイレオの水便ですぐ駄目になってしまいます。多分大腸人口肛門(コロオストミー)の人はこんな苦労は少ないんだろうなあとは思いますが、これが詰まると脱臭が効かなくなると共にガスが抜けなくなります。ガスが抜けないと排出しない限りパウチはどんどん膨らんできますので、トイレに行く余裕が無いとき(例えば飛行機とかバスとか)にはパンクの危険が高まります。
そんなときに見つけたのがこれです。アルケアのパウチは使っていませんが、さすが日本製品、かゆいところに手が届く便利グッズを出してました。使い方は簡単、パウチに小さな穴を開けて、このフィルターを上からぺたっと貼り付けるだけです。それが詰まったらまた新たな穴を開けて同様にすれば良いのです。私の場合パウチの耐久性も考えて、元のフィルター部分を千枚通しで穴を開けてそこに貼ります。
脱臭力もコンバテックパウチのフィルターと同程度ありますので、臭いは気になりません。ただやはりお風呂に入っちゃうと駄目になりますし、スポンジ部分が水を含んでしまうので、そこからパンツを濡らしてしまいます。剥がすのもきれいに剥がれないので、同じところに再度貼ることはできません(ただし2段3段と重ねて貼ることはできます)。1枚のフィルターは1日しかもたないと考えていいです。
私は数日経ったパウチで公共交通機関に乗るときなどの緊急用に使っています。

コンバテック純正保護シール

コンバテック フィルター保護シール
コンバテック フィルター保護シール

コンバテックのパウチについている脱臭フィルターは水ですぐ駄目になっちゃうと書きましたが、入浴時の対策用にフィルターを保護するシールがパウチに付属しています。何故か医療機関向けの製品には予めパウチに張り付いているのですが、一般向け製品では別にシートとして付属しています。箱のパウチの枚数(10枚)より大分多くシールが付いているので、緊急の穴ふさぎにも使えます。私は替えのパウチと共に常時持ち歩いています。ただこれを貼っちゃうとガスが抜けなくなるので、入浴が終わったら剥がしておかねばなりません。
付属物なのでパウチを買うともれなく付いてきます。

コロプラスト消臭潤滑剤デオール

コロプラスト消臭潤滑剤デオール
コロプラスト消臭潤滑剤デオール
ボトルタイプもありますが、飛行機内に持ち込めないのでこのタイプを買いました。1回分ずつパックになっています。

イレオの人は皆さん臭いには苦労していると思います。特に公共交通機関で他人との距離が近くなる場合は、「臭いがもれたら嫌だなあ」「ほんの少しでも気が付くだろうなあ」とかなり神経質になってしまいます。わたしも消臭についてはかなり深刻に色々試しました。
このコロプラストのデオールは基本的にコロオストミー用で、排出時に便が袋に張り付かずスムーズに全て出せるようにするオイル系の薬剤ですが、同時に脱臭剤でもあります。使い方はパウチ交換をした後に排出口から緩いゲル状のこれを入れて中で揉んでパウチ内に広げます。あとは普通にパウチを使うだけです。
しばらく使ってましたが、イレオの私にはあまり効果が感じられませんでした。水便で一緒にこれも流れ出てしまうんでしょうね。一旦パウチ内に便が付いてしまうと後から足して入れても効果は無いと思います。
コロプラストで出しているものなので、怪しい製品では無くちゃんと効果があるものでしょうが、あくまでコロ用の製品でイレオの人には向かないと感じました。結構残ってるんですよ。高かったのにもったいない。アマゾンなどでは売っていないので、コロプラスト製品を取り扱っている業者から買ってください。

ビーオーゼロ(B.O.-ZERO)

B.O.ZERO
B.O.ZERO

いわゆるサプリ系です。よく介護現場でこのようなものを飲ませて介護現場の排泄処理を楽にしていると聞くので、試しに買ってみました。アマゾンの評価は割りと高めなんですけどね。私には効果は薄かったです。これもイレオと言う事もあるのでしょうか? 健常者の普通の便だったら効くのかもしれませんね。
まあ一般に入手できるサプリ系の飲み薬は体にそれほど害はない代わりに効果もそれほど期待できないようです。ネットでこの手を調べても、効果は曖昧ですので気休め程度と考えた方がいいのかもしれません。商品説明にも「便臭が消える」とは決して書いて無いですしね。イレオの臭いはこれだけでどうにかなるものでも無いと思うので、他の対策と組み合わせてこれも飲んでみるといった使い方がいいと思います。

今回は脱臭・消臭系でまとめてみました。実は何故か今回のストマ再造設後はあまりトイレの臭いが気にならなくなったんですよ。家内に訊いても気にならなくなったと言ってます。何故か臭いが少なくなった模様です。
考えてみても、腸の長さはさほど変わっていないし、食べるものも退院後は元に戻っているので、何が作用してるのか不明です。ひとつだけ以前と違うのは、整腸剤(ラックビー)が処方されているので、もしかしたらそれかもしれません。怪しい消臭サプリ使うよりは毎日ヨーグルトでも食べて整腸剤処方してもらった方がいいのかもしれませんね。

ストーマ維持管理に便利なグッズ(その1)

もう人口肛門(ストマ)と付き合い始めてから10年近くになります。一時ストマからだと14年です。最初は色々難儀したものですが、ネットで見聞きした事や看護師さんのアドバイスなどで、様々なグッズを試してきました。ほとんど役に立たなかったものもありますが、中には今では手放せなくなったような優れものもあります。そういったものをいくつか紹介していきます。この記事がお気に召してアマゾンリンクからお買い上げいただけると私に数円くらいは入るかもしれません。そうなったらとっても嬉しいです。コンバテック製品は代理店から購入できます。ご利用の業者が取り扱っていれば、装具補助の対象製品として購入できると思います。

コンバテック バリケアパウダー

コンバテック バリケアパウダー
コンバテック バリケアパウダー

皮膚保護パウダーです。特に私のようなイレオストミー(小腸人口肛門)の場合、アルカリ性の刺激が非常に強いために、消化液に触れた皮膚がすぐに炎症を起こしてしまいます。
ですので、パウチの交換時にびらんになった部分にこのパウダーを振り掛けます。便の水分でパウダーはゲル状になり、傷んだ皮膚部分を保護してくれます。また、パウチ面版の穴は消化液によって徐々に溶けて広がってストマとの間に隙間が出来てしまいますが、そこにもこのパウダーを毎日詰めます。パウチの持ちがいくらか違うのではないかと思いますし、ひりひりするびらんの痛みも和らぎます。
以前はそれほど重要視していなかったのですが、看護師さんに色々教えられてから手放せなくなりました。結構大量にドバドバ使ってます。

3M キャビロン 皮膚用リムーバー

3M キャビロン 皮膚用リムーバー
3M キャビロン 皮膚用リムーバー

パウチの面板は結構な粘着力でお腹に張り付いています。これを剥がす時に皮膚を傷めてしまうケースが多いそうです。何度も繰り返すと炎症を起こしたりびらんができてしまったり、私のようなアレルギー持ちだと乾癬の様なアレルギー性皮膚炎にもなったりします。特にコンバテックのような強力な奴だと、普通に剥がしただけで皮膚が赤くなってしまいます。
リムーバーは液を面板と皮膚の間に垂らす事によって粘着力を弱め、皮膚にダメージを出来るだけ与えずにスムーズに面板を剥がす目的で使います。使った場合とそうでない場合は雲泥の差です。私も最初は使ってなかったのですが、病院で看護師さんが使っているのを見てから使い始めました。今までコンバテック純正とかいくつか試しましたが、これが一番強力で使いやすいです。端からポタポタ垂らしていくとスルスル剥がれます。剥がし終わったら石鹸水などでストマ周りをリムーバー液が残らないように洗浄しないと、パウチ面板の粘着力に影響しかねないので注意が必要です。

 

ニチバン 透明フィルムドレッシング カテリープFSロール

ニチバン 透明フィルムドレッシング カテリープFSロール
ニチバン 透明フィルムドレッシング カテリープFSロール
カテリープの使用例
カテリープの使用例
ずれてこないように、私はこんな感じで面板の端を固定しています。
あまり見た目のいい写真じゃないので拡大注意。

これは今回の手術後から使い始めました。私の場合、今回の手術後からストマに向かって5時の方向から漏れやすくなってしまいました。また、コンバテックの面板の布テープの部分は、お風呂に入ったりすると粘着力が弱まり、隙間が空いたり引っ張られて面板本体がお腹の曲線から浮いてきたりしますので、それをがっしり押さえつけておくようにテープで補強する必要が出てきました。
病院で入院中に、日東メディカルのパーミロールを貼ってもらっていましたが、本家は値段が高いので類似品のこれを使い始めました。ちょっと台紙から剥がれにくくて貼る時に失敗する事はありますが、一旦貼ってしまえば次のパウチの張り替え時までがっちりと固定できます。防水なので傷口の保護などにも役立ちます。

こちらは病院でよく使用されてる本家製品。
3M ネクスケア マイクロポア メディカルテープ

3M ネクスケア マイクロポア メディカルテープ
3M ネクスケア マイクロポア メディカルテープ
使いかけの写真で申し訳無いです。
メディカルテープ使用例
メディカルテープ使用例
まだまだ正中の縫合跡が生々しすぎるので、自主規制でモザイクかけてます。見た目のいい写真じゃないので拡大注意。

これは割りとストマライフの初期から使ってます。以前はコンバテックのダイレクト販売から買っていたのですが、それも無くなったし最近はアマゾンで買ってます。(特にオッサンの)お腹と言うのはまる~く膨らんでいるわけです。そこに平面のパウチの面板を貼り付けると、いくら柔軟性があるといっても端は浮こうとするわけです。特に私は凸面板なのでその力は強いです。そこでお風呂とかに入ると縁の粘着力が弱くなってそこから水が入り浮いてきちゃいます。一旦浮いてしまうとどんどんそこから面板が皮膚から剥がれてくるので持ちが悪くなります。そうならないために端を粘着力の強いテープで止めておく必要があります。こういう問題は痩せてる人や皮膚の状態がいい人にはあまり関係が無いのかなあ?
以前はこの3Mのメディカルテープを使って4辺を固定していました。特に旅行に行くなど交通機関を使う場合などは、立ったり座ったりでパウチに負担が掛かりますので、こういった製品で固定力を強めておく事で安心感にも繋がります。
今はニチバンのカテリープも使っていてそちらの方が強力なのですが、そちらは幅が広いために正中の縫合痕までかかってしまいます。ちょっとそれは抵抗があるので、外側はカテリープ、内側はマイクロポアと使い分けています。剥がれかけたパウチの緊急補修用にも常時携帯しています。剥がした後に縁の糊がちょっぴり黒く残るのが玉に瑕。WOCナースのUさんが使ってた日東のがよさげだったのでリサーチ中。

コンバテック バリケアペースト

コンバテック バリケアペースト
コンバテック バリケアペースト

人間のお腹ってのはどうしても座ると皺が寄ります。そこにパウチの面板を貼り付けるのですが、人によっては皺が深いことで隙間が空いてしまいそこから漏れてしまう事があります。そういう場合にこのペーストで皮膚をなだらかにしてからパウチの面板を貼り付ければ、漏れを防ぐことが出来ます。
実はこれ私は持ってますが使ったことがありません。私はそれほど皺が深くないのか、現在は凸面板のパウチだけで事足りています。しかし皺は年齢と共に深くなっていき、肌の乾燥と相まって私もこれが必要になる日が来ることでしょう。

 

このシリーズはまだ続きます。

ストーマパウチ雑感

闘病記も一段落してネタも尽きているので、その他の色々な人工肛門(ストマ)関連の小ネタを書いていきます。最初はパウチネタです。

人口肛門(ストマ、ストーマとも言う)は自分がその身になる前は漠然とお腹にプラスチックか何かの「蛇口」でも付くんだろうと思っていました。ところがどっこい。現実はもっとシンプルなものでした。
腸をちょん切ってお腹のところから外に出して縫い付けます。人口肛門とはそれを差します。良く出来たストマの場合、見た目は大きめの梅干そのものです。本当に梅干なので実際に見てびっくりして下さい。梅干の真ん中に穴が空いています。これが腸管そのものです。ちょん切った腸管の端をクルリンとひっくり返してお腹に縫い付けてるので梅干の表面は腸管の粘膜部分です。
大腸や直腸でちょん切るとコロストミー(通称コロ)、小腸部分で切るとイレオストミー(通称イレオ)と呼ばれます。私の場合イレオです。潰瘍性大腸炎で大腸全摘出を経てストマになった場合、ほぼ間違いなくイレオになります。直腸がんなどで肛門機能を失う場合はコロになることがほとんどでしょう。コロの場合、残ってる大腸の長さにもよるでしょうが、肛門から普通に出るような硬い便が出てきます。イレオの場合は大腸で行なわれる水分吸収が期待できないので、間違いなく水便になります。ただ水ならいいんですが、強烈なアルカリ性の消化液を含んでいるので、周りの皮膚がただれて結構厄介なのがイレオです。この他に尿管に造設する「ウロ(人口膀胱)」もありますが、知識も無いので今回は除外。

そのストマですが、そのままだと腸管がむき出して穴が空いてるだけなので、便は垂れ流しです。我慢したり、出にくいものを力を入れて排出させることは出来ません。勝手に出てくるのにお任せです。
便が垂れ流しだと非常に困ります。服は汚れるし臭いはきついし。特にイレオの臭いは非常にきついです。鼻が曲がるような臭いとはこのことだと思いました。
そのために便を受け止めるための「蓄便袋」が必要です。これが「ストマパウチ」です。「判ってる人たち」で話す時はストーマの「装具」とも言います。
昔は本当にただの袋をどうにかしてくくりつけてあるだけで、さぞや取り扱いは大変だったろうと思います。パウチは年々と進歩して、今ではストーマ生活者(オストメイトと言います)が日常生活する上ではさほど困らないレベルまできています。

パウチは世界でも数社しか作っていません。毎日使うものとしては結構高価ですが、自治体の補助が出るのでよっぽど漏れが激しく毎日変えるのでなければ自己負担(基本1割)はそれほど大きくありません。補助は自分で役所に行って申請する必要がありますので、市役所(区役所)の福祉課にでも行って相談しましょう。大体それも含めて病院でアドバイスしてくれると思いますけど。
ストマパウチは一品系(ワンピースタイプ)と二品系(ツーピースタイプ)があります。ワンピースはお腹に貼り付ける面板と袋が一体の物、ツーピースは別々です。価格はワンピースの方が安いのでガンガン取り替える場合はそちらの方がいいでしょうが、ツーピースは袋だけを取り外せるので、ストマの洗浄もできて管理が楽です。私は自宅ではツーピースしか使っていません。
私がこれまで使ったパウチはコロプラスト、コンバテック、アルケアの3社です。病院によってシステムが違うとは思いますが、私が行った病院ではストマ造設の手術をすると、サンプルとして各社のパウチをいくつかずつ貰えます。試してみて自分に合った装具を決めて下さいと言う事です。その3社を試してみて、独断勝手なレビューをしてみます。

コロプラスト

コロプラスト センシュラ2
コロプラスト センシュラ2
コロプラストはセンシュラミオに移行中のようで、もう廃盤になるのかな?
まだあと3セット残ってるけど使う日が来るかどうか・・・。

デンマークにある世界的なストーマ装具の会社です。私の行った病院(3院)ではどこもこれが第1選択でした。なんか看護師さんの信頼度は一番高そうです。
2002年の一時ストマの時はずっとこのメーカーを付けていました。数年前の造設手術と今年の再造設手術でも入院中はこれです。術後パウチから一品系(ワンピース)パウチを経て二品系(ツーピース)のセンシュラ2に落ち着きました。
コロプラストは基本的に自分で穴を切って貼るタイプが主流です。プレカットもありますが、微妙に穴サイズが合わないと余計なびらんが出来たりして厄介です。むしろこの自由度が病院のような万人に合わせる必要があるケースで有利なのかもしれません。
粘着面の品質が良くて皮膚に優しいとWOCナースのUさんの話。看護師としては皮膚が荒れるのが一番嫌だそうです。まあ交換時にいちいちケアをしなくちゃいけなくなるし漏れやすくなりますしねえ。
私としてはそれほど良い印象は無いんです。入院時はずっとこれだったということもあって、パンクはいつもこれな印象なのです。皮膚への粘着面が溶けて尽きると即漏れるというのも私としては怖いです。ツーピースの接合部にはロック機能があるのですが、トイレで前かがみになるとよく外れてました。脱臭フィルターは濡らしても詰まり難いです。でもこれは面板の溶けが早くて4日が限界だったかな。

コンバテック

コンバテック バリケアナチュラシリーズ
コンバテック バリケアナチュラシリーズ
シリーズの仲でも一番良い奴、デュラヘーシブナチュラMCフランジの面板とバリケアナチュラ インビジクローズドレインパウチをずっと使い続けています。高価なのが難点ですが、漏れも予測できますし、私にとって安心感は一番。

アメリカのブリストル・マイヤーズ系列の会社だそうです。サンプルを数種類試した上で、最終的にこれ(デュラヘーシブナチュラMCフランジ+バリケアナチュラインビジクローズドレインパウチ・・・なげえよ)に落ち着いて使い続けています。選択した最大の理由はとにかく長持ちだからです。最近サイトには書かれてないようだけど、最大で7日対応だった筈。私はこれを6日ローテーションで交換しています。また粘着面の外側に余白として布のシール面があるのもポイント高いです。粘着面が溶けて尽きてもまだ布部分で短時間こらえられます。そのギリギリで何度か助かった事があるので、私は一番信頼しています。
また、穴はプレカットのように見えますが、SMLとサイズが3種類あって、取り付け前にぐいぐいと広げてストマより穴を大きくして貼り付けると、後で縮んでストマの「首」をぎゅっと咥えるので水便でも粘着面の方へ行きにくくなっています。これによって持ちが大分違うと思います。
短所は高い事。10セットで17,530円。これを2ヶ月で消費するので補助ギリギリ、パンクさせたり旅行などで通常より早めのサイクルで交換したりすると自己負担分が別途発生します。また粘着性能が異様に高いので、剥がす時に気をつけないと皮膚の方を痛めてしまいかねません。リムーバーは必須です。脱臭フィルターが付いていますが、濡らすとすぐ詰まります。つまりイレオの水便ではフィルターがすぐに駄目になります。ガスの抜けが悪くパンパンになるとパンクしますので注意が必要です。水便にはなりにくいコロの人は関係無いかもしれません。
面板と袋のジョイント部はパコンと溝にはめ込むだけでロック機構もありませんが、これまで取り付けが不完全だった場合を除いてその部分で不具合を起こした事はありません。
今回の手術後、Mフランジ(面板が平面)のLサイズに替えたのですが、それだと漏れが発生したので、以前と同じMCフランジ(面板が凸面)に戻しました。以前は陥没ストマ対策で凸面だったのですが、今回は漏れ対策です。また、ストマがどんどん縮んできたのでサイズもMに戻しました。多分ずっとこれを使い続けると思います。

アルケア
ストーマ界で唯一の国産品です。日本製としての安心感があります。コンバテックのような布テープの余白が付いているタイプもあります。凸面板も選べます。付け心地もいいです。さすが日本製です。WOCナースは研修でアルケアの工場見学をするそうです(Uさんの話)。
選定でコンバテックとこれでずいぶん悩みました。自治体から補助を貰うにはまず業者を決めねばならないのです。最終的にカタログ上の最長の持ちが5日と言う事で、より長いコンバテックを私は選びましたが、アルケアもいいと思いました。
コンバテックのフィルターはすぐに役に立たなくなるので、アルケアの別付けのフィルターは愛用しています。
何年も前に2セット試しただけで、もうサンプルも持って無いので写真は無し。

今ではストーマ造設手術後にWOCナースがパウチの選定について適切にアドバイスしてくれると思います。本当は長期に十分テストしてからメーカーと製品を決めたいところですが、補助を貰うにはまず業者を決めて、そこから見積もりを役所に送ってもらわねばならないため、自費出費を出来るだけ抑えるには急がなければならないという問題があります。業者さんから貰えるサンプルも各社2セットくらいですし、十分に自分に合ったものを選択するには、担当WOCナースの経験を参考にするのもいいのかなと思います。