手術翌日の↑と↓

手術翌朝は一気に楽になります。朝8時頃、外来が始まる前にKb先生と副担当のS先生が様子を見に来ました。まず鼻チューブが取れ、酸素マスクも取れ、血栓防止の足裏を圧迫する機械も取れ、飲水も許可になりました。とにかく鼻チューブは苦しかったので幸いでした。お水は普通最初は口をゆすぐ程度が許可になると思っていましたが、いきなり飲んでもいいとなりました。腸管の途中を切ったり縫ったりしていないためだと思います。

早速看護師さんにお水をコップに入れてきてもらい、まず口をゆすぎ、次に飲んでみました。口の中は乾燥してガビガビです。こんなに乾いてしまったのは初めての気がします。特に歯の裏に唾液がこびりついて層になっていました。お水を口に含んでもなかなか取れませんし、ベタベタしてきて気持ち悪いです。多分口も相当に臭くなっているでしょう。

回診で初めてお腹の縫った部分を見ましたが、縫い後もきれいになってるようです。以前の手術のように糸で結んであるのでは無く、金属のホチキスの針みたいなもの(10本くらい)で止まっていました。イメージとしてはフランケンシュタインの頭の縫い目のようです。ただ「おへそ」がどこに行ったか行方不明。本題の人口肛門(ストマ)はまだ手術用パウチが付いているので、様子は判りません。出来が良いといいのですが。
この術後1日目で大分楽になりました。まだ残っているのは点滴を除けば、心電図のセンサー(もう1日付けておくとの事)、尿のカテーテルとバッグ、お腹に刺さったドレーン、背中に刺さってる鎮痛剤のパイプです。これらが日に日に減っていく予定です。

しかし良い事ばかりではありません。午後にリハビリのI先生が来ました。現在は手術翌日から歩かせるのが標準的です。寝たままだと腸閉塞になりやすいので注意が必要です。
「じゃあまず体を起こしてみようか」とベッドを電動で起こします。45度くらいまでは平気でしたが、それ以上に起こすと立ち眩みのような貧血が襲ってきます。この時点で血圧は上が70程度しかありません。輸血したとはいえ、まだ血が足りないのは明らかです。
その後、自分で体を起こしてみます。この時に腹筋を使って体を起こしてはいけません。腹膜の縫った部分が開いてしまいます。まず寝たまま体を横にして、ベッドの手すりを掴んで腕の筋肉を使って徐々に起こしていきます。とりあえず起き上がれましたが頭がくらくらします。次に踵を上げて足踏みのようなことを30回ほどやらされます。ふくらはぎの筋肉を使って血液を押し出し、血圧を上げるわけです。
次にI先生に「立ってみようか」と言われ、何とか立ち上がってみましたが、その途端に目の前が真っ白くなるような立ち眩み。血圧も60台まで下がりました。
このまま歩くのは危険なので、今日はここまでです。ベッドの上でふくらはぎの運動を行なって血圧を回復するよう言われました。翌日は歩きたいものです。腸閉塞は緊急手術になるので恐ろしいです。こんな状況でまた手術なんてぞっとします。

そして、この日の夜に急に熱が出始めました。珍しく術後熱が出ないと思っていたのに・・・。計ったら39度以上あります。その割りに意外と辛くないタイプの発熱です。おまけに咳が出始めました。痰が絡むような咳です。腹に響くので非常に辛いです。
体を横にするとこの咳が出始めるのです。体を起こすと比較的楽でした。なので、一晩中ベッドの手すりにもたれながら眠れない一夜を過ごしました。翌日はもう少し楽に眠れると思ったのにとんだ誤算です。
しかしこの咳があとでとんでもない事態を引き起こします。

投稿者: ibdlife

潰瘍性大腸炎を20代で発病しましたが、既に私も50代。思えば長々とこの病気と付き合ってきたものです。まあ大病しても人生どうにかなるものです。絶望したらそこで終わり、気楽に生きましょう。 人工肛門ですが、旅行好きです。一人でどこへでも行けます。飛行機に乗って海外にも行けますよ!

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