大腸の無い生活始まる

退院後、最初に行なったのは「如何に快適に生活できるか」のための準備です。当分は自宅療養になりますが、徐々に社会に復帰できる状況を作っていかねばなりません。

退院当日、温水洗浄便座(いわゆるウォシュレット)を家内に頼んで近所のコジマから購入しました。お尻からの腸液漏れは、今後の生活クオリティを左右する重要な問題なので、排便後にお尻を洗える環境は必須でした。しかし当時の我が家は賃貸で、洗浄便座が付いていませんでした。
既に洗浄便座はかなり普及が進んでいて、簡単に取り付け/取り外し出来るものが普及価格帯であったので、それを(確か当時3万円くらい)購入。早速自分で取り付けてみたのですが、割とDIYは得意な筈だったのですが、水道管の配管が上手く行かず、トイレを水浸しに!急遽クラ○アンを呼んで直してもらい、洗浄便座の取り付けと併せて1万5千円かかりました。これなら最初から工事付きで買ってきた方が安かったです。
使ってみてこれが有ると無いとでは別世界だと感じました。一度使い始めるとこれが無いトイレには入れません。もちろんお尻の汚れの緩和の目的もあるので、無い場合はその都度風呂場でシャワーを使って下半身を洗う必要があるでしょう。それほどお知りから漏れる刺激性の消化液は強力でした。

その消化液は常時ポタポタと漏れてきますから、通常のパンツだけではびしょびしょに汚してしまうだけです。どんなものがいいかと色々試しました。女性用ナプキンはこの時期ではまだ容量不足で受け止め切れませんでした。介護用の尿漏れパッドは容量的には良かったのですが、横漏れを何度か起こしたのでひとまず却下。やはりパンツタイプの紙おむつの出番になってしまいました。
しかし、紙おむつに消化液が付くと今度はそこに触れている皮膚が荒れてきてしまいました。これに関しては結局解決には至らず、お尻の痛みと共に今となっては思い出したくない記憶です。

寝ている時に便漏れで布団を汚す心配もあるわけです。そのために布団には防水シートを敷く必要があるでしょう。通販で3千円程度で購入できます。今ではアマゾンでも入手可能です。
これ私が買ってるやつ。

水便を少しでも硬くするために、ロペミンという下痢止め剤を一日3錠飲んでいました。このロペミンは非常に強力で、普通の人が飲む場合は一錠で十分以上の薬です。2錠も飲んだら強固な便秘で腸が詰まってしまいかねない薬なので、3錠も処方されている私は薬局で大抵驚かれて根掘り葉掘り聞かれます。
しかしそのロペミン3錠をもってしても、私のお尻からは消化液がジャージャーと出てきました。

自宅療養中といえど、こもりきりでは入院中と同じくどんどん体力が失われていきます。そのために散歩したり、自転車に乗ったりしてましたが、歩いているとお尻からポタポタと消化液が漏れてきて、歩く事で皮膚がすれてどんどんひりひりと痛くなってきます。これが嫌で出不精になってきます。
この頃は少々手術をしたことを後悔する事もありました。しかし、ステロイド(プレドニン)はもう服用する必要はありませんし、下血も今後無いのです。いつでも下痢しているようなものですが、突然の下痢におびえる必要も無くなりました。
精神的なものはこの頃から徐々に改善してきたと思います。

投稿者: ibdlife

潰瘍性大腸炎を20代で発病しましたが、既に私も50代。思えば長々とこの病気と付き合ってきたものです。まあ大病しても人生どうにかなるものです。絶望したらそこで終わり、気楽に生きましょう。 人工肛門ですが、旅行好きです。一人でどこへでも行けます。飛行機に乗って海外にも行けますよ!

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