そしてやっと退院-25年の闘病記終了

そして今自宅でこうやってブログを書いています。退院からまもなく2ヶ月が経とうとしています。あの後、再手術後3週目に状況は大きく好転しました。

正中の縫い目も今回は大事に大事に注意していたので、前回のようにじくじくする事も無くくっつきました。ちょっと引きつりが残りそうですが、特に裸になる予定も無いので醜くなければそんな事は気になりません。執刀医で入院中の主治医であったKb先生には「内部洗浄用のカテーテルが抜けたら退院」と言われていました。
心配なのはストマの具合ですが、Kb先生は「あとはUナースと相談の上」などとそれほど興味が無さそうです。外科医にとっては傷の癒えという「ハード」部分が大事で、自分の作ったストマの使い勝手がどうと言う「ソフト」部分には大して興味が無いのでしょうか? ストマが治る治らないに関わらずカテーテルが抜けたら退院と言う事のようです。

そのストマですが、Uナースの努力の甲斐あって徐々にですが順調に回復していました。穴はまだ確認できるものの便の横漏れはほぼ無くなり、全体的にストマも小さく締まって来ています。手術直後のストマの直径が4.5cmだったのが、今では3.5cmまで縮んでいます。周りの縫合が剥がれたポケットも大分浅くなっているようです。
ある日のストマ交換でUナースが、ストマの口に小指を突っ込んでまさぐりながら「あれ?塞がってるかも」と言いました。細い針をポケットの方にに差し込み、ストマの口から入れた指がそれに触れるかどうかで判断しています。
なんと言う安堵感。ここまで心が何度も折れそうになりながら頑張った甲斐がありました。本当に頑張ったのはUナースだけどね。
「これで退院しても自分でストマを管理できそうだね」
そう、これで後はお腹に刺さってるカテーテルが抜けるだけです。毎日2cmずつ短くしているのでそろそろの筈です。

七夕の日の昼食はニンジンがお星様のそうめん
七夕の日の昼食はニンジンがお星様のそうめん

7/7の朝の回診で、ちょっとお腹に力を入れたら「ちゅるん」と抜けちゃいました。看護師さんに「ibdlifeさん、今力入れたでしょう」とニヤニヤしながら言われましたが、抜けた事には変わりありません。その日担当の回診医に「頑張りましたね、退院ですね」と言われてちょっと泣きそうです。
後でKb先生が様子を見に来て、「じゃあいつでも退院していいですよ」「じゃあ土曜日でお願いします」と退院は7/9の土曜日に決まりました。

もう既に入院期間は1ヶ月を超えています。体力の衰えが心配ですが、病棟廊下を歩くのは楽すぎて体力回復に役立たないので、このところは階段を昇り降りして鍛えていました。初めて行なった日はワンフロア昇るだけで息が切れて倒れそうになっていましたが、もう既に1階~5階を2往復くらいはできるようになりました。ちょっと低血圧での立ち眩みはありますが、これは手術前からそうなのでそれほど心配はしていません。

七輪房の特盛りランチとユッケジャンスープ!
七輪房の特盛りランチとユッケジャンスープ!
食べ切れなかったorz

そして退院日、担当チームの看護師さんたちには感謝の言葉しかありません。再手術を告げられた日に手を握って励ましてくれたAさんありがとう。Mさん、あなたの夜勤の日ばかりパウチがパンクしたのに嫌な顔ひとつせず替えてくれてありがとう。みんな明るくて楽しい看護師さんばかりでした。
当日出勤の看護師さんたちに感謝の言葉を告げて、朝10時に会計に呼ばれて退院です。タクシーを呼んで一旦自宅に帰ります。退院当日に絶対やりたいことがありました。そう!焼肉を食べるのです!
久しぶりに自家用車で近くの焼肉店に直行! 病院では絶対に出ない焼肉を腹いっぱい食しました。長期入院で胃が縮んでいるためあまり量を食べられないのが恨めしい!

そしてこれでこの25年に渡る私の潰瘍性大腸炎から永久人口肛門になるまでの闘病記は終了です。長い長い話しにお付き合い下さりありがとうございました。今後は通院での状況や、これまでのストマ生活でのノウハウや四方山話を書いていこうと思います。

投稿者: ibdlife

潰瘍性大腸炎を20代で発病しましたが、既に私も50代。思えば長々とこの病気と付き合ってきたものです。まあ大病しても人生どうにかなるものです。絶望したらそこで終わり、気楽に生きましょう。 人工肛門ですが、旅行好きです。一人でどこへでも行けます。飛行機に乗って海外にも行けますよ!

「そしてやっと退院-25年の闘病記終了」への4件のフィードバック

  1. 自分も今年永久人工肛門の手術をしました。
    あなたのブログには、とても勇気を頂きました。
    本当にありがとうございます。
    m(_ _)m

    1. ありがとうございます。拙い文章ですが、少しでもお役に立てたのなら幸いです。

      1. 一通り読ませていただきました。
        17年前に潰瘍性大腸炎で大腸全摘した
        同世代の者です。Jポーチ方法で行われ、
        術後は、数度の入退院がありました。
        この夏は痔ろうによる切除手術を受けました。傷の回復が遅く今も戦っています。
        貴方さまの病気に対する前向きな姿勢に力と勇気を頂きました。

        1. コメントありがとうございます。
          拙い文章で恐縮ですが、何かのお役に立てたのならば幸いです。
          お互い運命を受け入れつつ、人生を楽しんで生きましょう。

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